おすすめのクラウドサーバー6社比較と選び方を紹介
2022.08.18(木)
- ITインフラ
- クラウド
近年、その利便性から個人・企業問わず利用ユーザーが増えているクラウドサーバー。
ブラウザの検索画面で「おすすめのクラウドサーバー」などのキーワードを入力すると、本記事も含め、たくさんのおすすめ記事が出てくることがその注目度の高さを表しています。
クラウドサーバーに興味があっても、導入のメリットがどれだけあるのか気になっていたり、世の中にはたくさんのクラウドサービスがあるので、自分たちにはどれがおすすめなのか分からなかったりとお悩みではないでしょうか?
そこで今回は、世界最大のクラウドサービスである「AWS」の有資格者が数多く在籍する当社が、クラウドサーバー導入のメリット・デメリットのほか、本当におすすめしたいクラウドサーバーとその特徴を比較するとともに、選び方のポイントをご紹介します!
クラウドサーバーの導入メリットと効果
クラウドサーバーとは、インターネット上のクラウド環境にある仮想サーバーのことです。
クラウドサーバーを提供しているクラウドサービスのアカウントとインターネット環境があれば、いつでも、どこからでもアクセスすることができます。
また、クラウドサーバーは、社内でサーバーを構築したり、サーバーを借りて管理・運用したりするのが一般的だったオンプレミス環境と異なり、ハードウエアのサーバーを用意する必要がないことも大きな特徴です。
クラウドサーバー導入のメリットは?
クラウドサーバーの導入をおすすめしたい理由として、大きく分けて以下の3つがあります。
- 障害に強く、運用負荷が軽減する
- 拡張性が高く利便性が良い
- コストパフォーマンスに優れている
1つひとつ詳しく見ていきましょう。
障害に強く、運用負荷が軽減する
クラウドサーバーを導入するメリットとして、障害・故障に強いことが挙げられます。
クラウドサーバーとよく比較されるレンタルサーバーは1台のサーバーを複数ユーザーで共用することが多く、他ユーザーの利用状況の影響を受けるなどでサーバーにかかる負担が大きくなりがちです。
対して、クラウドサーバーは、1台のサーバーを複数の仮想サーバーに分けて、それぞれのサーバーを占有して使うことが多くサーバーにかかる負荷が軽いため、サーバーダウンが起こりにくいという特長があります。
また、クラウドサーバーを提供するベンダーは、データを複数のサーバーで管理するなどの障害対策を行っており、いずれかのサーバーで障害が発生したとしても別のサーバーで補うことができます。
その他にも、自社運用のオンプレミス環境では、機器のチェックや老朽化への対応など、細かな管理が必要になりますが、ハードを持たないクラウドサーバーなら、そういった管理が不要になるのでおすすめ。日々の運用負荷が軽減できるのはうれしいポイントですね。
拡張性が高く利便性が良い
クラウドサーバーはハードウエアを持たない仮想サーバーであることから、拡張性が高く柔軟な使い方が可能です。
スペックを固定して契約することが多いレンタルサーバーに対して、クラウドサーバーはスペック変更や機能追加を簡単に行うことができます。
時期やタイミングによりアクセス数の増減がある、管理するファイル容量が大幅に増えた、新しい機能を取り入れて利用したい、必要な時に必要な分だけ利用したい、など、ビジネスのあらゆる状況にいち早く対応できる拡張性の高さは、クラウドサーバーをおすすめできる大きな理由の1つと言えます。
コストパフォーマンスに優れている
クラウドサーバーは機器類の購入などの初期費用をかけることなく、短期間で導入できるというおすすめポイントもあります。
クラウドサーバーは導入後に月額利用料が掛かりますが、使った分だけの従量課金のほか、プランに応じた月額での請求になることが多くなっています。従量課金の場合は、サーバーの使用量に応じて費用が決定されるため、利用状況によってはさらなるコストカットができる場合も。
前出の通り、クラウドサーバーならアクセス数などに応じて柔軟に利用状況を変更することも簡単なので、そういった特性も上手に活用して最適なコストで運用していきたいものです。
状況の変化に対応しやすいクラウドサーバー
これら3つのクラウドサーバーのメリットは、変化の激しい時代により恩恵を感じられるものです。だからこそ、昨今クラウドサーバーが注目を集め、多くの企業がすでに利用しています。
総務省がまとめた令和3年度の「情報通信白書」によると、以下のような結果が出ています。
- クラウドサーバーなどのクラウドサービスを一部でも利用している企業は68.7%
- うち、クラウドサービスの導入効果を実感している企業は87.1%
この状況から、時代の流れに乗り遅れないうちに、クラウドサーバーの利用やクラウド活用の検討を始めることをおすすめします。
おすすめのクラウドサーバーの選び方とは?
では、実際にクラウドサーバーを選ぶ際はどんなところに注意したらいいのでしょうか?
クラウドサーバー選びで押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。
用途にマッチした強みを持っているか
クラウドサーバーを提供するクラウドサービスは、そのサーバーごとにCPUやメモリ容量、対応可能OS、通信速度、送信量の上限なども異なります。
また、サーバーの種類には、大きく分けて2つの種類があります。クラウド上でインフラのみを提供するIaaS(イアース)と、アプリケーションの開発環境であるサーバーとプラットフォームをセットで提供するPaaS(パース)があり、どちらが自分たちの用途に合っているものなのか事前に把握しておくことが重要です。
セキュリティポリシーを満たしているか
クラウドサーバーは自社のネットワークではなくインターネットに接続して重要な情報をやり取りします。そのため、クラウドサーバーのセキュリティ対策はしっかり確かめておく必要があります。
もちろん、クラウドサーバー提供会社は安心してサービスを利用してもらえるよう、セキュリティ対策を徹底していて、世界的な情報通信基準を満たしているクラウドサービスもあります。
処理能力や処理速度
実際にクラウドサーバーを利用するにあたって、処理能力や処理速度は利用時の満足度に大きく影響します。
クラウドサーバーの処理能力はもちろんのこと、サーバーとやり取りする情報量によっては、クラウドサーバーと各端末を繋ぐ通信回線の速度が影響していることもあります。クラウドサーバー自体のスペックはもちろん、サーバーを取り巻く通信環境の確認もしておくと安心です。
サポート体制
クラウドサーバーの提供元の会社によって、サポート体制は異なります。問い合わせの対応可能時間、ツール(メールのみなのか、電話サポートも可能なのか)、問い合わせ時のレスポンスの早さ、返信の丁寧さ、スムーズな対応などはチェックしておきましょう。
もし、クラウドサーバー提供元の会社のサポートに不安があっても、そのクラウドサーバー会社とパートナー契約を結ぶ企業を介すことで、きめ細やかなサポートを受けられます。
料金体系
クラウドサーバーは従量課金制となることが多く、サーバーの利用状況や通信料などによって料金が変わります。
定額や安価で利用できるクラウドサーバーはアクセス量に制限が設けられている場合がほとんど。料金の安さだけで判断せず、提供される機能や特徴から、自分たちに最適な料金体系のものを選ぶようにしましょう。
また、利用に際しては、無料で利用できる枠を設けているサービスもあるので、チェックしておくことをおすすめします。
クラウドサーバー名 |
概要 |
無料枠 |
対応OS |
特徴・機能/セキュリティ対策 |
サポート体制 |
料金・支払方法 |
Amazon EC2(AWS) |
世界最大のシェアを持つ「AWS」のクラウドサーバー。 |
〇 |
Linux、macOS、Windows Server |
必要条件を選ぶだけで仮想サーバーの構築が完了。柔軟性が高く冗長化環境を簡単に構築。世界最高水準のセキュリティ規格を数多くクリア。 |
無料~有料までプランに応じてサポート。全国にパートナー企業も多数。 |
初期費用なし、従量課金制。基本的にクレジット支払いとなる。請求代行を請け負うパートナー企業も多数。 |
Virtual Machines(Microsoft Azure) |
Microsoftが提供。Windowsとの親和性が高い。 |
〇 |
Linux、Windows Server |
Microsoft 365や、Active Directory(AD)との連携性が高い。人工知能(AI)と機械学習を組み合わせた脅威の検出機能を持つ。 |
4つのサポートプランを有し、料金により内容が異なる。 |
初期費用はなく、従量課金制。事前の承認で請求書による支払いも可能。 |
Compute Engine(Google Cloud) |
Googleが提供。CPU・RAM のカスタマイズ性が高い。 |
〇 |
Linux、Windows Server |
30秒程度での高速起動、Googleアカウントベースのプロジェクト管理が可能。国際的なセキュリティ監査を定期的に受けている。 |
プランの料金により提供範囲が異なる。電話サポートは一部プランのみ。 |
初期費用なし、従量課金制。クレジットカード払いが中心。企業向けに請求書発行アカウントを設定できる。 |
ハイブリッド運用が可能。複雑な環境に強み。 |
〇 |
Linux、Windows Server |
提供形態が幅広く大規模システム向け。ベアメタルサーバーが利用できる。セキュリティ認証制度およびコンプライアンスに取り組んでいる。 |
1つの無料プランと2つの有料プランがあり、サポートCase、電話、チャットで対応。 |
従量課金制。継続利用の場合はクレジットカードによる支払い。1回限りの支払いの場合のみPaypalで決済可能。 |
|
さくらのクラウド |
レンタルサーバーでおなじみのさくらインターネットのクラウドサーバー。 |
〇 |
Linux、Windows Server |
国内企業が提供。使いやすいコントロールパネルを備える。ホストサーバーの障害時、仮想サーバーで自動復旧する対応も。ISMSクラウドセキュリティ認証を受けている。 |
メール、チャット、コールバック予約にて問い合わせを受け付けし、営業時間内に回答が来るスタイル。 |
データ転送量による従量課金がなく、時間割/日割/月額の一番安い料金を自動で適用。クレジット払いが基本。 |
VMware vSphere®ベースの国産パブリッククラウド |
〇 |
Linux、Windows Server |
従来の環境を変えずにクラウド移行したい場合におすすめ。ブラウザ経由で操作できるコントロールパネルあり。情報セキュリティマネジメントシステムなどの認証を取得。 |
無料サポートと有料サポートがあり、メールまたは電話で受付回答。 |
月額制か従量課金制いずれかの料金プランが選択可能。クレジットカード、銀行振込、口座振替での支払いができる。 |
法人向け!クラウドサーバーならAWSがおすすめ
上記でいくつかのクラウドサーバーをご紹介しましたが、法人向けの利用であればAWSがおすすめです。
世界一のシェアを持ち、世界で数百万、国内でも数十万を超えるユーザーがいるAWSは、機能面、提供サービスの範囲、セキュリティ、サポート体制、スケールメリットを生かしたコストパフォーマンスなど、あらゆる面でメリットがあると言えます。
加えて、クラウドサービスを開始してからの歴史も長く、その活用ノウハウが豊富なこともおすすめできるポイントです。
AWSの導入・運用をご検討されている方は、下記よりお気軽にご相談ください。
~まとめ~機能や特長をとらえて選ぼう
クラウドサーバーの選び方の解説と、6つのクラウドサーバーの比較をしてみましたが、いかがでしたでしょうか?特に、クラウドサーバーの比較表では、各社それぞれに特長があることが分かったかと思います。
クラウドサーバーの利用を検討する際にまずおすすめしたいのは、前項でもお伝えした通り、世界一のシェアを持つAWS(Amazon Web Services)です。あらゆる機能をカバーする万能型のクラウドサーバーですが、難点があるとすれば、提供できる機能の数が多く、その組み合わせも無数にあるので、用途に応じた構築・活用にあたって知識が必要なところでしょう。
しかし、自社での構築や移行、運用が難しい場合も、AWSのパートナー企業に依頼することでその効果を最大限に引き出すことが可能です。AWS認定資格を持つ技術者が在籍するパートナー企業なら、AWSのクラウドサーバーの構築・活用のノウハウがありますので、クラウド活用を考え始めたら、まずは相談することをおすすめします。
また、AWSのクラウドサーバーは、機能面には申し分ない場合でも、運用サポートや支払い方法に不安を感じるケースもあることでしょう。そういった場合も、パートナー企業がサポートや支払い代行サービスなどで対応してくれるから安心です。
AWSのクラウドサーバーを自社にとって最適な形で活用し、きめ細やかな運用・サポートを受けつつ支払い面でも安心して利用するために、AWSのパートナー企業は頼もしい存在になってくれるのでおすすめです。
当社では、AWSのクラウドサーバー導入・運用サービスをご提供しております。
AWSのことなら、新潟県で初めてAWSパートナー企業に認定された当社へお気軽にお問い合わせください。
~番外編~個人向けのおすすめ
これまでおすすめしてきたAWSをはじめとするクラウドサーバーは、法人利用だけでなく、個人で利用可能なものもありますが、より個人利用に適したおすすめのクラウドサーバーをピックアップ。
また、個人利用でニーズの高いオンラインストレージのおすすめサービスもご紹介していきます。
クラウドサーバーとオンラインストレージの違い
クラウドサーバーは前出の通り、インターネット上のクラウド環境にある仮想サーバーのことです。対してオンラインストレージとは、クラウドサーバー上で提供されているデータの保管庫のことです。
クラウドサーバーは用途に応じてWebサーバー、メールサーバー、アプリ開発のプラットフォームなどといった多彩な用途で活用できますが、オンラインストレージはファイルや画像、動画などのデータを保管するために使用できます。
個人向けのクラウドサーバー3選
クラウドサーバー名 |
おすすめ度 |
概要 |
無料お試し有無 |
サポート体制 |
料金・支払方法 |
ALTUS Basic |
◎ |
GMOグループのクラウドサーバー。サーバーコスト最適化を目指している。 |
〇 |
メールまたは電話サポート。有償サポートもあり。 |
初期費用なし、定額費用と従量課金の両方に対応。月額550円~。クレジットカード、または銀行振込で支払える。 |
さくらのクラウド |
〇 |
さくらインターネットのクラウドサーバー。シンプルな料金体系で利用しやすい。 |
〇 |
メール、チャット、コールバック予約にて問い合わせを受け付け後、営業時間内に回答。 |
基本コストは「サーバープラン」と「ディスクプラン」の合計。データ転送量による従量課金がない。クレジット払いが基本。 |
KAGOYA FLEX(Liteシリーズ) |
〇 |
VMware ベースのクラウドサーバー。法人の構築・運用事例も豊富。 |
× |
メールやコントロールパネルからの問い合わせと電話サポートを用意。 |
契約プランによって初期費用あり。月額4,400円~。クレジットカード、口座振替で支払いができる。 |
個人向けクラウドストレージ3選
クラウドストレージはファイルや画像・動画などの保存に使えるので、この後ご紹介するクラウドストレージを既に活用している方も多いかもしれません。使っているデバイス、アプリ、ブラウザなどと連携しやすいものを選ぶとよいでしょう。
以下で紹介している内容は変更になっている場合もあるので、詳細は各提供企業の公式サイトで確認することをおすすめします。
クラウドストレージ名 |
おすすめ度 |
概要 |
無料枠 |
有料プラン・容量 |
支払方法 |
Google Drive |
◎ |
Googleのオンラインストレージ。Googleアカウントの中のアプリに含まれていて、Googleユーザーは特におすすめ。 |
15GBまで無料 |
100GBまで250円/月~ |
クレジットカード |
iCloud Drive |
◎ |
iPhoneユーザー、Appleユーザーにはおなじみのサービス。もちろん、Windowsユーザーも使える。 |
5GBまで無料 |
50GBまで130円/月~ |
クレジットカード |
One Drive |
◎ |
Microsoftが提供。標準でPCのエクスプローラーからファイル操作が可能。 |
5GBまで無料 |
50GBまで249円/月~ |
クレジットカード |
法人としての利用から個人利用まで、クラウドサーバーやクラウドサービスは幅広く利用されています。クラウドの特長や利便性をチェックして、積極的に活用することで、より快適なデジタルライフを送りましょう!
<クラウドサーバーの導入を検討中の企業のみなさまへ>
さまざまなメリットを持つクラウドサーバーですが、導入のタイミングや進め方にお悩みを抱えていませんか?
また、自社のシステム運用に最適な環境をお探しではありませんか?
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