マネージドサービスとは?マネージドサービスを活用し、業務を効率化する方法を解説!

2023.12.12(火)

  • ITインフラ
  • クラウド
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マネージドサービスとは?マネージドサービスを活用し、業務を効率化する方法を解説!

近年では、IT資産が広く利用されるようになり、その管理も複雑化しています。人手が足らず、増え続けるIT資産の管理業務に追われている企業も多いのではないでしょうか。こうしたIT運用における課題を解決し、業務効率化を実現するために有効なのがマネージドサービスです。

この記事では、マネージドサービスのメリットや活用事例、業者の選び方、導入時のポイントなどを紹介します。マネージドサービスを導入して、ITに関する業務の効率化につなげましょう。

マネージドサービスとは

マネージドサービスとは、サーバーやネットワークといったインフラ関連の管理や運用を、サービス業者に委託することです。サーバーやネットワークなどの安定的な運用と保守には、日々の監視と定期的な作業・更新が欠かせません。マネージドサービスを利用することで、こうしたIT資産の運用負荷を大幅に軽減できます。

また、ITに不慣れな従業員が多い企業においては、マネージドサービスの活用により、想定外のトラブルが発生する事態を防げます。IT以外の本来の業務に専念できる機会も増えるため、得意分野を活かすことができ、生産性の向上につながるでしょう。

マネージドサービスでは、セキュリティ、クラウドの運用、データ管理、システムの管理など、ITに関するさまざまな業務をアウトソーシングできます。

マネージドサービスのメリット

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マネージドサービスを業務で活用するイメージを掴むために、主なメリットを把握しておきましょう。

コスト削減

マネージドサービスを活用することで、IT資産の管理や運用業務を外部の専門家へ委託できます。高度な技術を持つ人材を確保する必要がなくなるため、人件費を抑えられるでしょう。クラウドを活用すれば、物理的なサーバーなどの設備やツールの調達も不要となり、物的なコストも削減可能です。

また、マネージドサービスの多くは、実際に利用した分だけを支払う従量課金制です。自社に必要な機能を必要な分だけ利用でき、無駄な支出が発生しません。結果として、大幅なコスト削減につながります。

セキュリティの向上

マネージドサービスの提供業者は、セキュリティに関する専門知識と豊富なノウハウを持っています。そのため、マネージドサービスを活用すれば、業務マニュアルや運用フローなどによる定型的なセキュリティ対策ではなく、状況に応じた柔軟な対策が可能です。現場の最前線で発生しているトラブルに対する解決案なども提供してもらえるでしょう。

また、24時間365日体制で監視やインシデント対応をするマネージドサービスもあるため、自社で独自に実装するよりも、強固なセキュリティ環境を構築できる可能性があります。

システムの可用性を高める

マネージドサービスでは、問題が発生した際に素早く対応するために、24時間365日監視を行っています。また、システムのアップデートとパッチの適用により、最新でセキュアな状態を維持します。

こうした高い可用性(システムが継続して稼働できる能力)により、万が一障害が発生した場合にもシステムの安定した運用が可能となり、業務への影響を抑えられます。

業務効率化

IT資産の管理や運用を委託することで、社内のIT資産に関する課題やトラブルに対処するための時間を削減でき、効率的に業務を行えるようになります。

一見簡単そうに見える課題やトラブルでも、実際には専門知識がなければ対処できないケースも少なくありません。不用意に専門外の作業に手を出すと、業務効率が下がるおそれがあります。マネージドサービスを活用することで、担当者の負荷を軽減できるほか、コア業務にリソースをあてられるでしょう。

ヘルプ・サポートとマネージドサービスの違い

ヘルプ・サポートとは、特定の問題や障害に対するサービスです。例えば、IT機器に障害が起こった場合や、IT機器の使い方が分からない場合など、ユーザーからの問い合わせを起点として対応します。

一方で、マネージドサービスは、ユーザーからの問い合わせを受ける前からの対応を含むサービスです。IT機器に障害が起こらないように、保守することなどが含まれます。システムやネットワークなどのIT資産に対して、より柔軟なアプローチを行うのがマネージドサービスといえます。

そのため、障害の予防も含めて、IT資産の管理・運用全般を依頼したい場合は、マネージドサービスの活用がおすすめです。特定のIT機器に問題が発生した場合は、メーカーのヘルプ・サポートも併せて活用するとよいでしょう。

フルマネージドサービスとマネージドサービスの違い

フルマネージドサービスは、ITに関する業務のほぼすべてを委託する形態です。自社の業務負担を大幅に減らし、間違った判断によるトラブルを防げるメリットがあります。ITに関する専門知識がまったくない場合でも、安心して利用可能です。

対して、マネージドサービスは、特定のサーバーやネットワーク、セキュリティ対策など、限られた範囲で業務を委託する形態です。マネージドサービスを利用していない業務領域に関しては、判断によるリスクを負わなければなりません。たまたま、サービス業者によらず独自に判断した内容が、業務に致命傷を及ぼすおそれもあるでしょう。

このように、フルマネージドサービスのほうが委託できる業務範囲が広いため、自社の負担を大きく軽減することが可能です。

マネージドサービスの活用事例

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マネージドサービスは、さまざまな業界や用途で活用が広がっています。ここでは、マネージドサービスの活用事例を3つ紹介します。

リモートワークの環境整備にマネージドサービスを活用

近年では、コロナウイルス感染拡大の影響もあり、リモートワークが急速に普及しました。しかし、IT技術に弱く、リモートワークをなかなか取り入れられない企業もあるでしょう。

マネージドサービスを活用することで、社外からアクセスする端末のセットアップ、セキュリティ対策、デバイスの管理、クラウドサービスの導入を支援してもらえるため、リモートワークのスムーズな導入が可能です。これにより、国が推奨する働き方改革の推進にもつながります。

クラウドの運用にマネージドサービスを活用

システムの運用や管理業務において、クラウドを活用する企業が増えています。クラウドは、多くの企業にとって効率化と柔軟性の向上をもたらす一方で、インターネットを経由してリソースやアプリケーションにアクセスするため、セキュリティの確保やリソースの最適化については課題も存在します。たとえば、クラウド専門外の担当者が運用を担うと、誤った判断により思わぬトラブルにつながりかねません。

そこで、マネージドサービスを利用してクラウドの運用やセキュリティ管理を行うことで、運用におけるリスクを低減できます。運用負荷やコストを軽減しつつ、クラウドの利点を最大限に活かせるでしょう。

セキュリティと脆弱性の管理にマネージドサービスを活用

セキュリティと脆弱性の管理は、現代のビジネスにおいて極めて重要です。セキュリティ侵害やデータ漏洩が企業に及ぼす影響は甚大なため、その被害を最小限に抑えるためには適切なセキュリティ対策が不可欠です。

セキュリティ対策を適切に行うためには、最新のセキュリティパッチの適用や、インフラ環境の常時監視などの対策が必要です。マネージドサービスを活用すれば、最新テクノロジーの採用や専門的なアドバイス・サポートを受けられます。これにより、データ漏洩やサイバー攻撃のリスクが低減し、事業の継続性を維持できます。

マネージドサービス業者の選び方

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多くの業者がマネージドサービスを提供しているため、自社のニーズや要件に合ったものを選ぶことが重要です。ここでは、マネージドサービス業者を選ぶ際のポイントを5つ紹介します。

提供するサービスの範囲

サービス業者がどのようなマネージドサービスを提供しているかを把握することが重要です。自社の課題解決につながるサービスか、必要な運用・保守、セキュリティ、監視などの要件をカバーしているかを確認しましょう。

コストが適切である

マネージドサービスを活用する目的の一つとして、人件費や物的なコストの削減が挙げられます。サービス業者を選ぶ際には、トータルコストが増えることのないよう、適切な価格設定かどうかを確認しましょう。また、長期的に見てコストの最適化につながることも重要なポイントです。

サポート時間が長い

基幹システムやIT機器の多くは24時間稼働しているため、夜間や早朝に障害が発生するおそれがあります。サポート時間が限られていると、必要なときにサポートを受けられないリスクがあるため、24時間365日サポートを受けられる業者を選ぶと安心です。

サービスの専門範囲が広い

ITに関する問題を解決するためには、複数の領域にまたがる専門知識が必要です。そのため、マネージドサービス業者を選ぶ際は、サービスの専門範囲を確認しておきましょう。
広範囲な専門知識を持つ業者であれば、複数のIT資産や異なる業務の統合的なサポートを受けられるため、ビジネスの成功に寄与します。

カスタマイズと柔軟性

マネージドサービスの導入後に、機能の追加や変更などが必要となるケースがあります。そのため、自社のビジネスニーズや成長に合わせてカスタマイズできたり、柔軟なサポートを受けられたりするかどうかも事前に確認しておきましょう。将来を見越してサービス業者を選ぶことが重要です。

AWSマネージドサービスとは

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AWSマネージドサービスとは、Amazon Web Services(AWS)の運用・管理などを行う、AWSに特化したマネージドサービスです。AWS は多くのメリットがある一方で、クラウドをプラットフォームとし、コマンドラインの操作が必要となる場合もあるため、運用・管理には専門知識が求められます。こうした複雑なAWSの運用・管理を委託できるのが、AWSマネージドサービスです。

また、AWSは従量課金制で便利な反面、使いすぎるとコストが上がってしまうリスクがあります。AWSマネージドサービスでは、AWSの使用量の管理も任せられるため、想定外のコストが発生する事態を防ぎ、安全な運用が可能です。

AWSの運用業務に負担がかかっている企業や、これからAWSの導入を検討している企業は、ぜひAWSマネージドサービスの導入を検討してみてください。

マネージドファイアウォールとは

マネージドファイアウォールとは、セキュリティに特化したマネージドサービスです。ファイアウォールは、構築したまま更新しないと、ウイルスパターンファイルが古くなり、脆弱性を生み出します。一旦構築したら万全のセキュリティ対策ができるわけでなく、監視・保守を継続的に行わなければなりません。

マネージドファイアウォールを活用すれば、アンチウィルス、不正侵入制御、SSL-VPNなどの高いセキュリティを継続的に実施できます。最新のウイルスパターンファイルにより、日々進化を続けるウィルスにも対抗が可能です。SSL-VPNにより暗号化されたネットワーク経路を用いることで、リモートワークなども安全に行えます。

マネージドファイアウォールは、セキュリティと脆弱性の管理にマネージドサービスを活用したい企業や、リモートワークにマネージドサービスを活用したい企業におすすめです。

マネージドサービスを導入するにあたって

マネージドサービスを導入する際は、しっかりと計画を立てて、自社のニーズに合ったサービスを選択することが重要です。たとえば、自社の業務負担を大幅に減らし、判断によるリスクを最小限に抑えたい場合は、フルマネージドサービスの形態が適しています。

自社のニーズや課題を明確にし、業務効率化につながる最適なマネージドサービスを導入しましょう。

~まとめ~マネージドサービスを活用して効率改善

IT資産の管理が複雑化するなか、業務効率化を実現するための取り組みが求められています。マネージドサービスは、ITに関する業務の効率化に直結するサービスです。コストやセキュリティなど、IT運用において避けては通れない問題も解決できます。また、ITに関する業務を委託することで、コア業務に専念できる点もメリットです。

適切なサービス業者選びなど、マネージドサービスの導入にあたっては留意すべき点もありますが、マネージドサービスをうまく活用すれば、事業の活性化に大きく貢献するでしょう。

 


<ITの運用にお悩みの企業のみなさまへ>

グローバルネットコアでは、マネージドファイアウォールやホスティングサービス、AWSマネージドサービスなど、幅広いマネージドサービスを提供しています。20年以上サーバーの運用に携わり、かつ、データセンターも保有。さらにAWS認定資格・国家資格を有する技術者が110名以上在籍する当社ならではのノウハウで、御社の大切なIT環境の運用・セキュリティ対策をサポートします。
マネージドサービスの導入をご検討中の方や、マネージドサービスに関する疑問をお持ちの方は、ぜひグローバルネットコアにご相談ください。

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