ホスティングサーバーとは?使うメリットと選び方のポイント
2021.08.25(水)
- ITインフラ

コストパフォーマンスが高いホスティングサーバーを活用しよう!
「WebサイトやWebシステムを作って公開したい」「社内に保管しておくデータが増えたときのデータ管理が必要」という場合に必要になるのがサーバーです。なかでも、ホスティングサーバーとは、簡単に言うとサーバーを必要な分だけ借りて使えるサーバーのことで、レンタルサーバーとも呼ばれます。
ホスティングサーバーは、通信事業者などから提供されることが多く、高速なインターネット回線や大規模な電源設備を備えたデータセンターという施設に保管されています。これを月額で、インターネットを通じて必要な分だけレンタルし、その運用管理や技術サポートも含めて提供するサービスをホスティングサービスと言います。
ホスティングサーバー導入のメリットは、自社でサーバーを保有することなく、毎月の運用コストを一定の月額料金で支払うだけで、機器や回線の提供、運用管理が賄われることです。
自社でサーバーを保有して運用する場合、サーバーを購入するのに高額な初期費用が掛かりますし、サーバーとインターネットをつなぐ回線費用や電気料金のほか、24時間365日稼働し続けるサーバーを適切に保管するための熱対策や防塵対策が必要になります。
さらに、サーバー導入後の運用管理を自社で行うには、常に社内でサーバーに関する新しい知識を勉強する必要があります。また、万が一サーバートラブルが起こった場合は、自分たちの事業への被害を最小限に押さえるため、昼夜問わず監視と復旧対応を行い、トラブルの原因究明も全て自らの責任で対応することになります。
ECサイト、各種予約サイト、キャンペーンサイトなど、サーバーのダウンによってWebサイトやシステムの利用ができなくなることが事業の売上に直結する場合は特に注意が必要です。
ホスティングサーバーを利用すれば、初期コストを抑え、24時間365日安心安全な環境下で専門技術者が管理運用するサーバーを、必要な分だけ定額で使うことができます。これならサーバーに対する知識がなくても、運用管理まで手が回らなくても、Webサイトやシステムを活用した事業活動を円滑に進めることが可能になります。
負荷に合わせて、最適なサーバーを選ぼう
ホスティングは共用ホスティングと専用ホスティングの2つに大きく分類されます。
共用ホスティングは、複数のユーザーが1つのサーバーを共同で利用すること。安価なところがポイントですが、機能的な制限があったり、耐えられる負荷に限度があります。同じサーバーを利用するほかのユーザーのサーバーが何らかの理由で一時的にアクセスが増えたりすると、その影響を受けてしまうこも。それほど大きなデータ量がなく、決められた機能だけで問題なく運用できるのであれば、リーズナブルにサーバーが使えます。
専用ホスティングはそのユーザーのためのサーバーが専用に用意されるので、機能面の制約もなくカスタマイズも自由です。コストはやや高くなりますが、他のユーザーの影響を受けることもなく、比較的大きな負荷にも耐えられるメリットがあります。
近年、ホスティングは仮想サーバー(VPS)と呼ばれるサーバーが主流になってきています。物理サーバー上に仮想化技術を用いて、ユーザーごとにサーバーを構築して固有の領域を確保し、専用ホスティングと同等の機能を持たせることができます。他ユーザーの影響を受けにくく、共用サーバーより自由度が高いのがポイントです。
共用サーバー | VPS | 専用サーバー | |
---|---|---|---|
価格 | ◎ | ○ | △ |
自由度 | △ | ○ | ◎ |
スペック | △ | ○ | ◎ |
他ユーザーからの 影響の受けやすさ |
△ | ○ | ◎ |
専門知識の必要性 | △ | ○ | ◎ |
それぞれのサーバーのメリット、デメリットを把握し、コストとのバランスを取りながら最適なサーバー選びをすることが、安定稼働の近道です。「どのサーバーが自分たちに合っているのか分からない」というときは、専門技術者に相談してみるのがオススメです。