「世界3大クラウドサービス」を比較!その違いをチェック

2021.08.30(月)

  • クラウド
「世界3大クラウドサービス」を比較!その違いをチェック

クラウドシフトという言葉をご存じですか?これは、自社で運用するコンピューターシステムをクラウド環境へ移行することです。
DX(Digital Transformation / デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる昨今、「そろそろクラウドシフトを」と考えている企業のみなさまも多いのではないでしょうか?

クラウドシフトを進めるにあたり、クラウドサービスの比較は欠かせません。比較してみることで初めてわかること、比較するから認識できるメリット・デメリットもあるでしょう。
そこで今回は、クラウドサービスを導入するなら、まずは比較したい以下3大クラウドサービスの特徴を比較。

  • Amazon Web Services(AWS)
  • Microsoft Azure(Azure)
  • Google Cloud Platform(GCP)

比較して分かった違いをチェックして、最適なクラウドサービスを選ぶ際の参考にしましょう。

※2022.7.6 情報を追記・更新しました

世界3大クラウドサービスとは?シェアを比較

実際にクラウドサービスの検討をしていると、3大クラウドというキーワードを目にすることも多いかと思います。
3大クラウドとは、以下のクラウドサービスのことを言います。


  • Amazon Web Services(AWS)
  • Microsoft Azure(Azure)
  • Google Cloud Platform(GCP)

ECサイトでおなじみのAmazon、WindowsでおなじみのMicrosoft、ネット検索でおなじみのGoogleといった、世界を代表する企業がそれぞれ特長を持ったクラウドサービスを展開しています。

AWS・Azure・GCPのシェアを比較

AWS・Azure・GCPが「世界3大クラウド」と言われる理由の1つに、その高いシェア率が挙げられます。
調査会社・Synergy Research Groupが調査した、2022年第1四半期時点における世界でのクラウドインフラのシェアを見ると、3大クラウド合計でなんと世界の65%のシェアを持っていることが分かります。AWSだけでも30%以上のシェアを獲得しており、世界最大のクラウドサービスと言えるでしょう。
また、クラウド市場も前年同時期比で30%以上の伸長があり、右肩上がりでクラウドの利用が進んでいることが見て取れます。

2303CloudMarket.png

引用:Synergy Research Group社サイト(英語表示)

クラウドサービスの提供範囲と種類

世界で65%のシェアを占めるこれら3大クラウドを比較する前に、クラウドサービスの種類についても知っておきましょう。
クラウドはユーザーが利用するサービスの構成要素(クラウド事業者が提供する範囲)によって、大きく次の3つに分類されます。

IaaS
(Infrastructure as a Service / イアース / アイアース)

インターネット経由でサーバーやストレージ、ネットワークなどのハードウェアやインフラまでを提供するサービスです。ホスティングと比較すると、IaaSはCPUやメモリ、ストレージなどのスペックを自由に選択でき、機能拡張・縮小にも柔軟に対応できる所が長所です。
必要なシステム環境を自由に設計できるほか、料金もスペックに応じて利用した分を支払う従量課金型なので、コストパフォーマンスにも優れています。自由度が高い反面、インフラ設計やサーバー管理・運用のスキルなど、IaaSの利用を前提とした専門知識が必要となります。

PaaS(Platform as a Service / パース)

インターネット経由でシステム開発に必要なミドルウェアやデータベース管理システム、プログラミング言語、サーバーOSなどといったソフトウェア一式を提供するサービス。エンドユーザーにはなじみが薄いサービスですが、システム開発をされている方は利用しているかもしれません。PaaSは、開発で必要になる基盤やツールを提供してくれるため、複雑で面倒な開発環境を整える手間がなくなり、システム開発に集中できるというメリットがあります。

SaaS(Software as a Service / サース)

従来はパッケージとして提供されていたアプリケーションを、インターネット上で利用できるサービスです。端末にアプリケーションをインストールすることなく、必要なサービスをインターネット経由で手軽に利用することができます。「Microsoft 365」などのオフィスソフトや「Gmail」などのWebメール、「iCloud」などのオンラインストレージ、「サイボウズ」などのグループウェアがその代表格で、ビジネスシーンでもよく登場すると思います。エンドユーザーにとっては、一番なじみのあるクラウドサービスです。

 


 

ハードウェア・インフラ、開発プラットフォーム、多彩なソフトウェア...どの分野をクラウド化していくかをまずはイメージすると、どのクラウドサービスが自分たちに適しているかの参考になるでしょう。

2303dxcloud4.png

3大クラウドサービスを比較!特徴・違い・得意分野をチェック

クラウドサービスの提供範囲・種類を理解したところで、ここからは、AWS、Azure、GCPという3大クラウドサービスを比較していきましょう。
比較がしやすいように下記の項目でまとめています。

  • クラウドサービスの概要
  • クラウドサービスの種類・セキュリティ対応
  • 利用対象・料金体系・決済方法

Amazon Web Services(AWS)

世界最大のシェアを持つクラウドサービスであるAWS。Amazonが展開するECサービス提供のために構築・運用していた自社のITインフラのリソースを生かして、2006年にサービスをスタートし、今や、世界190カ国以上で利用されています。

仮想サーバーの作成、ストレージやデータベース機能の提供、ビッグデータ分析、システム開発環境の構築、AI(機械学習)機能の利用、動画や画像などのコンテンツ配信といった、あらゆるジャンルのITリソースやWebサービスを利用できます。

また、3大サービスの中で一番歴史があり、公開されているユーザー事例も豊富に存在しているので、参考にできる活用方法や、技術的なノウハウを得られやすいところもポイントです。クラウド化をするなら必ず選択肢に入れておきたいところです。

クラウドサービスの種類・セキュリティ対応

前出のIaaS、PaaS、SaaSをバランスよくカバーしているAWS。あらゆるクラウドシフトをスムーズに進められる数百にも及ぶサービスが揃っていて、万能型のクラウドサービスです。

セキュリティにもしっかり対応しており、国際的なセキュリティ基準の規格を数多く取得しているほか、アメリカ国防総省の基準にも準拠しています。各国の規制やコンプライアンスにも対応し、情報漏洩や不正行為を未然に防ぐ対策もされています。

利用対象・料金体系・決済方法

大企業から中小企業まで企業向けのサービスもありますが、個人利用も可能です。初期費用はなく、料金体系は利用した時間や通信量などで使った分だけ料金を支払う従量課金制だから、コストパフォーマンスの高い使い方も可能。支払いはUSドル払い、かつ、クレジットカード決済が基本となります。

USドル払いであること、クレジット払いが基本(請求書払いには条件がある)などの点は、請求代行などのサービスでカバーしてくれるAWSのパートナー企業もあるので、利用するのもひとつです。

Microsoft Azure(Azure)

Windows OSのMicrosoftが提供するMicrosoft Azure。シェアの高いOSを展開し、WordやExcelなどの業務アプリケーションで圧倒的な信頼度と知名度があるMicrosoft発のクラウドサービスは、2010年に正式なサービスをスタートしました。

WindowsベースのクラウドであるMicrosoft Azureは当然、Windowsとの親和性が高いことから、オンプレミス環境でWindows Serverベースのサーバーを利用していた企業は移行がしやすいでしょう。また、Windows系の技術に精通したエンジニアには特に扱いやすいクラウドサービスです。

クラウドサービスの種類・セキュリティ対応

システム開発や運用に役立つ機能を備えていることが特徴で、システム開発時の大容量データ管理機能のほか、仮想マシンや仮想ネットワークの構築機能や、人工知能(AI)を設計できる機能など、エンジニア向けの機能を多数搭載し、PaaSがやや得意だとされています。
また、多くの企業で利用されているクラウドグループウェア(SaaS)のMicrosoft 365や、社員管理にも広く用いられているActive Directory(AD)との連携性の高さも人気の1つでしょう。

セキュリティに関しても多くの国際規格やガイドラインに準拠しています。人工知能(AI)と機械学習を組み合わせた脅威の検出機能を持つなど、セキュリティ機能には定評があります。

利用対象・料金体系・決済方法

法人でも個人でも利用が可能で、料金体系は従量課金制。さまざまなリソースの利用時間や利用量に比例して価格が変動します。クレジットカードやデビットカードでの支払いのほか、事前承認が必要ですが、請求書払いにも対応。支払い代行サービスを提供する企業もあります。

Google Cloud Platform(GCP)

圧倒的なシェアを持つ検索エンジンを筆頭に、YouTube、Gmail、GoogleMapなど、今や世界中の人々の生活に浸透した幅広いクラウドサービスを提供するGoogle。そんなGoogleがGoogle Cloud Platformの提供を開始したのは2008年のことでした。

ビッグデータを解析するプラットフォーム機能を持ち、ほかにもWebアプリケーションの作成・実行・管理などができる機能、機械学習モデルを簡単に構築できる機能などが注目されています。

クラウドサービスの種類・セキュリティ対応

膨大なデータを対象にした高速な検索処理や、ユーザーの属性や履歴などに応じた最適な広告の提示など、Googleが自社サービスで培った技術やノウハウが生かされたサービスに強みがあるGCP。データ解析に適した環境が自動で用意された上で、ビッグデータ解析や機械学習などAI分野のサービスが利用できるので、こういった最先端技術に力を入れたい場合、GCPは有力な選択肢になります。

セキュリティについては、取り組んでいる対策として社内の運用・教育体制やセキュリティ技術、データ管理体制などをまとめた「Google security whitepaper(Google のセキュリティに関するホワイトペーパー)」を公開しています。

利用対象・料金体系・決済方法

法人はもちろん、個人利用にも対応。利用料金は使った分だけ支払う従量課金制です。Googleとの直接契約の場合はクレジットによる支払い、パートナー企業との契約であれば請求書で支払うこともできます。

 


  

これらクラウドサービスの進化のスピードは目覚ましいものがあり、上記でご紹介している内容も常に変化していますので、適宜、最新の情報を確かめることをおすすめします。

また、どのクラウドサービスも、日本国内にパートナー企業があり、導入支援、構築、運用といった技術面から、請求代行や日本円払い、定額支払サービスといった支払いの面もサポートしてくれます。
クラウドの導入にあたり、課題や不安がある場合、きめ細やかな対応を望む場合はこのようなパートナー企業に相談してみましょう。

2303dxcloud3.png

~まとめ~最適なクラウドサービスとパートナー企業を見つけよう

3大クラウドの違いを比較してご紹介しました。それぞれに異なる点や得意分野があることが分かったかと思います。
自社のクラウドシフトに最適なクラウドサービスのイメージはつきましたでしょうか?

とはいえ、クラウドは変化が激しいため最新動向のキャッチアップは難しく、複数のシステムがある場合、それぞれのシステムに適したクラウドサービスが異なって、1つに決められないことも考えられます。クラウドサービスを併用するという解決策(マルチクラウド)もありますが、クラウドシフトがより複雑になり、運用にも影響が出る恐れがあります。

そんなお悩みや不安をクリアにするのが、クラウド上へのシステムの移行・構築・運用をサポートする各クラウドサービスのパートナー企業です。パートナー企業に対し、自社がクラウド化に求めることを共有し、理想を叶えるためのサービスの比較・選択から相談していくのが効果的だと言えます。

また、より良いインフラ・システム環境はクラウドだけで完結することはなく、オンプレミスとの連携も必要になります。企業のサーバー・ネットワーク・システムをトータルに捉えることのできるパートナー企業を探すことが大切です。
自社の事業を加速するクラウド化、ひいては、企業内のIT環境最適化のために、確かな技術を持ったパートナー企業を見つけましょう。

 

 


<クラウドの導入を検討されているみなさまへ>

クラウド移行のタイミングや進め方にお悩みを抱えていませんか?自社のシステム運用に最適な環境をお探しではありませんか?
一気にクラウド化を進めたほうがいいのか、または、オンプレミスとクラウドのハイブリッドという形も考えられるでしょう。

新潟県初のAWSパートナー企業であり、クラウドとオンプレミスの両方の運用を長年手掛け、かつ、Webシステム開発の部門も有する当社が、クラウド活用のお悩みを解決します。まずは、お気軽にお問い合わせください。

 

>>クラウト化・クラウド活用に関する無料相談も承ります
※クリックすると表示されるお問い合わせフォームの「お問い合わせ内容」に、ご相談内容を簡単にご入力ください。弊社担当者より折り返しご連絡いたします。

サービスについて詳しく知りたい方、
ITソリューションの導入でお悩みの方は、
お気軽にご相談ください。

SHARE

CONTACT USサービスに関するお問い合わせ・
お見積もり依頼・ご相談など

お問い合わせの前に...
よくいただくご質問・ご相談をまとめました

よくある質問

管理画面や各種マニュアル、
メンテナンス・障害情報などはこちら

お客様サポート