誰もが使いやすい、アクセシビリティに配慮したWebサイト
社会福祉法人 新潟県視覚障害者福祉協会 様
導入サービス : Webサイト制作/トピックスシステム/システム保守サービス
課題 : 各施設の情報を整理し、誰もが使いやすいWebサイトにしたい

社会福祉法人 新潟県視覚障害者福祉協会 様
[ 事業内容 ]点字出版所の運営、視覚障害者への情報提供施設の運営、地域活動支援センターの運営、生活訓練・更生相談事業等、視覚障害者の福祉を目的とする事業
新潟県内在住の視覚障害者の支援を目的とした団体。生活支援のほか、情報交換ミーティングの開催、視覚障害に関する理解促進を図るための啓発事業や自治体・企業への要望活動など、目の見えない方・見えにくい方が暮らしやすい地域社会づくりを行っている。
「にいがたアイサポートセンター」とは、社会福祉法人 新潟県視覚障害者福祉協会様が運営する施設の総称です。目の見えない方、見えにくい方に向けた総合的な支援活動を分かりやすく周知する名称として、2020年4月に制定されました。目の見えない方、見えにくい方の情報入手や読書のサポートを行う「新潟県視覚障害者情報センター」、生活支援を行う自立支援室、視覚障害者同士の交流や生産活動の場となる「地域活動支援センター日だまり」、点字印刷・音声訳製作を行う印刷事業部から構成されています。
これまでは施設ごとにWebサイトを設置していたため必要な情報が探しづらい状態となっていたほか、目の見えない方、見えにくい方が理解しづらい・使いづらい構成となっていることも大きな課題となっていました。また、専門知識がないとWebサイトの更新作業ができないことやセキュリティが低いことも改善点として挙げられていました。
これらの課題を解決するべく、Webサイトのリニューアルプロジェクトをグローバルネットコアがお手伝いいたしました。
※掲載内容は取材当時のものです課題
情報の整理とウェブアクセシビリティ対応を行いたい
- 協会の取り組みを分かりやすく伝え、お問い合わせにつなげたい
- 目の見えない方、見えにくい方のためのアクセシビリティ対応を行いたい
- Webサイトの更新作業の手間を軽減したい
理由
丁寧なヒアリングで、ニーズに沿った提案をしてくれる
- 担当者の要望を汲んだデザイン・構成提案力がある
- ウェブアクセシビリティ対応のためのページ構造・機能を提案してくれた
- Webサイトの知識が乏しい担当者をフォローする体制が整っている
成果・効果
機能・操作性を高め、誰もが使いやすいWebサイトを実現
- ウェブアクセシビリティに配慮したページ構成・機能を実現
- 更新システムの導入により情報発信が簡単に
- お問い合わせ導線の工夫により相談件数が増加
導入前の課題
情報の整理とウェブアクセシビリティ対応を行いたい
新潟県視覚障害者福祉協会様にとってのWebサイトの役割とは、協会の支援を必要とする方やそのご家族に向けて最新の情報を分かりやすく発信することです。これまでは運営施設ごとにWebサイトを設置していたため、閲覧者が情報を探せない・どの施設のサイトを見たらいいか分からないといったケースがありました。
また、Webサイト上での情報発信に関しても課題がありました。CMS(コンテンツ更新システム)が導入されておらず、情報を修正・更新する際はHTMLタグを編集しなくてはなりませんでした。このため、HTMLの知識を持っている職員に更新業務が集中したほか、音声読み上げ用ページを別で修正する必要があったため、大きな負担になっていました。
さらに、音声読み上げソフトウェアの利用者への配慮が不足していたり、読みやすい文字サイズや背景色に変更する機能がないなど、Webサイトのアクセシビリティ対応が遅れている点も改善しなければなりませんでした。
公開から年数が経っていることや常時SSL対応(サーバーとブラウザ間の通信暗号化対応)が行われておらずセキュリティ面にも不安があること、「にいがたアイサポートセンター」という総称の設定にあわせて協会の情報発信の在り方を検討する必要もあったことから、Webサイトのリニューアルは協会内で早急に着手すべき課題となっていました。
選んだ理由
丁寧なヒアリングで、ニーズに沿った提案をしてくれる
同協会とお取引のある和同情報システム株式会社の営業担当・富山史章様はWebサイトリニューアルの相談を受け、グローバルネットコアに制作協力の依頼をしました。「過去にグローバルネットコアに依頼した案件でも、丁寧なヒアリングと課題解決力でお客様の要望を叶えてくれたのでお声がけしました」と富山様。こうして、新潟県視覚障害者福祉協会様・和同情報システム様・グローバルネットコアでのWebサイトリニューアルプロジェクトがスタートしました。
今回のリニューアルにおいて、大きな課題であったウェブアクセシビリティの確保。グローバルネットコアは、JIS規格「JIS X 8341-3:2016」をベースに仕様の提案を行いました。この規格は高齢の方・障害を持っている方なども含んだすべてのサイト閲覧者を想定したもので、閲覧環境や支援技術によらず、一定のアクセシビリティを保つための指針が示されています。これに基づき、下記のような機能実装や配慮を提案しました。
→サイト内の画像に読み上げ用の説明文を設定
→文字サイズの切り替え機能、背景色の変更機能(白・青・黄・黒)の実装
→ナビゲーションから目的のページに最短でたどり着けるページ設計
Webサイトリニューアルを依頼した新潟県視覚障害者情報センターの石原優芽乃様は、「Webサイトに関する知識が乏しい職員が多い中で、グローバルネットコアのWebディレクターがウェブアクセシビリティガイドラインに基づきながら最適なデザインや機能、ページ構成をアドバイスしてくれてとても助かりました」といいます。
導入後の成果・効果
機能・操作性を高め、誰もが使いやすいWebサイトを実現
石原様がまとめた要望をもとにしながら、各運営施設の情報を体系的に整理することと「JIS X 8341-3:2016」で定められたウェブアクセシビリティ規格に配慮することを目指し、グローバルネットコアのWebディレクターとデザイナーはWebサイトの設計を行いました。重要な情報はなるべくページの冒頭にまとめるようにし、閲覧者が必要な情報にすぐたどり着けるようにしました。また、画像には説明文を必ず設定し、音声読み上げソフトウェアでもコンテンツの内容が把握できるようにしています。文字の可読性を高めるために、文字サイズの変更機能と背景色の変更機能も実装しました。
各ページにはお問い合わせフォームへのナビゲーションを設置し、問い合わせ先の施設・部署を選択式にすることで迷わずに問い合わせができるようにしています。あわせてWebサイトの常時SSL化を行い、安心して個人情報が入力できるようにしました。
更新作業の負担を軽くする対策として、グローバルネットコアのオリジナル更新システム「トピックスシステム」を導入。「『トピックスシステム』のおかげで手間が大幅に削減でき、タイムリーに情報発信ができるようになってとても助かりました」と石原様。
Webサイトのリニューアル後、その効果が実感できる出来事も増えています。協会の理事長を務める木村弘美様は、知り合いの目の見えない方、見えにくい方から「Webサイトに書かれている情報が理解しやすくなった」という感想をもらったそうです。また、ご自身も音声読み上げソフトウェアで閲覧していて「内容が分かりやすく操作性も良くなったと感じた」とのことです。そして、協会の支援を受けたい方やそのご家族のお問い合わせ件数が増加したことからも、Webサイトが地域と協会をつなぐコミュニケーションツールとして役立っているといえます。
グローバルネットコアはこれからもWebサイトの提案・制作を通して、和同情報システム様と協力しながら新潟県視覚障害者福祉協会様の取り組みを発信するお手伝いをして参ります。
ご担当者様のコメント
Webサイトの改善・発展のため、引き続きサポートをお願いします
「Webサイトの運営において困ったことや問題が起こった際、これまでは職員が対応するしかありませんでした。今後は、グローバルネットコアに相談することができるので大変心強く感じています。ウェブアクセシビリティに関するガイドラインの変更等があれば情報共有いただき、サポートをお願いしたいです」(石原様)
「操作のQ&Aページを設けたり、ナビゲーションの改善をしたり、今後は目の見えない方、見えにくい方のご意見も取り入れながら継続的にサイトの改善を行っていきたいです」(山口様)
ご担当者様 新潟県視覚障害者福祉協会 理事長 木村 弘美 様、所長代理 石原 優芽乃 様、自立支援室長 山口 史明 様