AWSとオンプレミスサーバーとの違いを徹底比較!特長・用途別ケースも解説

2026.02.02(月)

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AWSとオンプレミスサーバーとの違いを徹底比較!特長・用途別ケースも解説

近年、企業のITインフラを取り巻く環境は急速に変化しています。
あらゆる業種でDXや業務効率化が求められる今、自社に最適なIT基盤を選ぶことが、競争力強化の鍵を握るといえるでしょう。
その中でも、Webサイトや業務システムの運用環境としてクラウドサービスとオンプレミスサーバー、どちらを利用したらよいか頭を悩ませる企業は少なくありません。

この記事では、クラウドサービスの中でも世界最大規模を誇るAWS(Amazon Web Services)とオンプレミスサーバーの違いやメリット・デメリットを比較し、用途別に適したケースを解説します。

オンプレミスサーバーとは?

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オンプレミスサーバーとは、自社が管理する施設や専用ラックに物理サーバーを設置し、自社内で所有・運用する形態のサーバーのことです。単一のサーバーで運用する場合もあれば、複数台で運用したり、仮想化基盤が含まれたりする場合もあります。
ハードウェアやOSの構成、ソフトウェアのインストールやネットワーク設定も自由度が高く、完全に自社仕様に最適化できます。

一方で、物理機器としての制限もあり、リソース追加には物理サーバーの追加や既存機器のアップグレード(スケールアップ)が必要な点がデメリットとして挙げられます。また、故障や災害に備えた対策、セキュリティアップデートなどはすべて自社で運用・管理しなければいけません。

そのため、オンプレミスサーバーは「安定した処理能力が必要」「特定のハード構成が必要」「運用チームが整備されている」「セキュリティポリシー上、クラウドが使えない」などの場合に使われることが多いです。

AWSとは?

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AWS(Amazon Web Services)とは、米Amazon社が提供する世界最大級のクラウドサービスのことです。
インターネットを通じて必要なコンピュータリソース(サーバー、ストレージ、データベースなど)をオンデマンドで利用できるのが大きな特徴です。

AWSの魅力は、「初期コスト不要」「スピーディな導入」「柔軟な拡張性」「高い可用性と冗長性」にあります。
AWSは初期投資がかからず、使った分だけ料金が発生する従量課金制を採用しています。

物理機器の購入が不要なため数クリックでサーバー環境を構築できるほか、アクセス数が急増した場合も自動的にリソースを増強(オートスケーリング)できるため、ビジネスにおける機会損失を防げます。

さらに、AWSは世界中に複数のリージョン(各地域のデータセンター群)を展開しています。
AWSを導入する地域と地理的に近いリージョンを選んで通信の遅延を最小化したり、複数リージョンを組み合わせることで災害や障害発生時のサービス継続性を高めたりすることができます。

AWSについて、詳しくは下記の記事もご覧ください。

AWSとオンプレミスサーバーの違いを比較

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AWSとオンプレミスサーバーは、いずれもITインフラとしての役割を果たしますが、構造も運用もまったく異なるため、自社に適した環境を選ぶには両者の違いを明確に理解することが重要です。

ここでは、企業の担当者が特に気になる6つの観点からAWSとオンプレミスサーバーを比較します。

コスト面

AWSは初期費用がかからず、従量課金制を採用しているため、無駄なコストを抑えることが可能です。
自社での初期設定や運用コストの管理に不安がある場合は、AWSパートナー企業による支援を受けることもできます。
別途費用が発生しますが、最適なプランを提案してもらえます。

一方、オンプレミスサーバーを導入する場合、物理機器を購入する必要があり、初期費用が高額になります。
また、機器の故障による入れ替えやリソースの拡張に高額なコストがかかる場合があります。

性能・安定性

AWSは自社の要件に合わせてCPU・メモリ・ストレージなどを選ぶことができます。
また、オートスケーリングにより、急なトラフィック増加などによるリソース増強にも即時に対応でき、柔軟に運用できるのが強みです。
AWSは仮想化技術をベースにしているため、物理ホストは共有されますが、ハイパーバイザーにより各インスタンスを厳密に隔離し、リソースの割当制御が高度に管理されているため、通常の用途で性能が大きく揺らぐことは少ないです。

オンプレミスサーバーは、自社内にサーバーを設置するため、パフォーマンスに他社の影響を受けにくく、安定稼働を維持しやすいというメリットがあります。
初期導入の段階で自社の要件に合わせてサーバーの性能を選べますが、急なトラフィック増加などによるリソースの増強には対応できません。

セキュリティ・コンプライアンス

AWSのセキュリティ機能は充実しており、データ暗号化やアクセス制御、ログ監視などのサービスが提供されています。
また、リージョン選択によって、法規制や企業のコンプライアンス要件に対応できるのも特長です。たとえば、日本企業で「データは国内で管理したい」という要件があった場合、東京や大阪のリージョンを選択して対応できます。
ただし、AWSではセキュリティ設計や運用ポリシーの策定はユーザー側の責任となる「責任共有モデル」が採用されています。自社での運用に不安がある場合には、AWSパートナー企業の支援を活用してセキュリティとコンプライアンスの両立を図ることができます。

オンプレミスサーバーは物理的に隔離されているため、ハードウェアレベルでの高いセキュリティを担保できます。
アクセスポリシーも細かく制御可能で、ネットワーク分離やファイアウォール、物理アクセス制御などを自社の要件に合わせて細かく運用できます。
ただし、OS・ファームウェアのアップデートやセキュリティパッチの適用など、適切な保守が行われていない場合は、リスクの高い状態となるおそれがあります。
セキュリティを維持するためには、専門知識を持った担当者による運用が不可欠です。

運用・管理

AWSは、データセンターや物理サーバー、ネットワークの管理をAmazonが担うため、ユーザーがハードウェア障害への対応やインフラ監視を行う必要はありません。 さらに、AWSでは複数のリージョンを活用した冗長構成や遠隔地へのバックアップなどの災害対策環境を比較的容易に構築できるため、運用負荷やコストを抑えながらBCP対策を実現できます。

一方、オンプレミスサーバーは、自社でハードウェア管理や障害・故障時の対応が必要となるため、人的コストが発生します。
また、地震や水害などの災害に備えてBCP(事業継続計画)対策を行う場合、別拠点へのサーバー設置やデータバックアップ環境の構築が必要となり、設備投資や運用負荷が大きくなります。

スケーラビリティ・柔軟性

AWSは、必要に応じてCPUやメモリ、ストレージ容量を即座に増減でき、高いスケーラビリティと柔軟性を備えています。
急なトラフィック増加にも対応できるため、消費者向けのキャンペーンサイトの運営や、繁忙期などによる一時的なアクセス増加が見込まれるシステムの運用にも適しています。
また、非常時や障害発生時に一時的に処理能力を拡張するなど、状況に応じて柔軟な運用を実現できます。

一方、オンプレミスサーバーでは、リソースを追加するには物理的なハードウェアの増設が必要です。
そのため、「緊急時や必要な時だけリソースを増やす」といった対応は難しく、将来の利用増加を見越して余裕のある設計を行わなくてはなりません。
結果として、平常時には使われないリソースを抱えるケースも少なくありません。

カスタマイズ性

AWSはOSやアプリケーション、ネットワーク構成を自由に設計することができ、一般的な業務システムやWebサービスでは十分なカスタマイズ性があると言えます。
ただし、物理構成に強く依存する特殊なシステムや、独自ハードウェアを前提としたシステム構成では制約を感じる場合もあります。

オンプレミスサーバーは、ハードウェア、OS、ネットワーク構成など、あらゆる部分を自社のニーズに合わせてカスタマイズ可能です。
独自仕様やレガシーシステムなど、複雑な要件が求められる業務システムにも対応できます。
一方で、設計から運用・保守、障害対応までを自社で担う必要があるため、カスタマイズが高度になるほど運用負荷が高まる点には注意が必要です。

どっちを選ぶ?AWS(クラウド)とオンプレミスサーバーの使い分け

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AWSとオンプレミスサーバーは、「どちらが優れているか」ではなく、「どちらが自社の用途に合っているか」を基準に選ぶことが重要です。

ここでは、業種や業務内容、運用方針に応じた利用ケースをご紹介します。

AWS(クラウド)利用に適した例

AWSをはじめとしたクラウドサービスは、以下のような場合に適しています。

キャンペーンサイトやECサイト

AWSなら、オートスケーリングによりリソースを自動的に増減できるため、一時的にアクセスが集中するようなキャンペーンサイトやセール開催中のECサイトでも安定した表示を維持できます。

新規事業やスタートアップ向けのシステム

事業規模や利用者数の予測が難しい新規サービスでは、初期投資を抑えつつ、成長に応じて拡張できる環境が求められます。
初期投資を抑え、サービスの成長に合わせて段階的にリソースを拡大できる柔軟性があるAWSは、新規サービスの立ち上げにも適しています。

グローバル展開を視野に入れたシステム

海外の拠点やパートナー企業とデータ連携を行う場合、AWSのグローバルリージョンを活用すれば、高速かつ安全な情報のやり取りが可能です。

BCP対策を重視するWebサイト・システム

災害時や障害発生時でも業務を止めないことが求められるWebサイトや業務システムでは、可用性と復旧性が重要です。AWSでは複数リージョン・複数アベイラビリティゾーンを活用して、BCP対策を比較的低コストで実現できます。

オンプレミスサーバー利用に適した例

一方で、以下のようなケースではオンプレミスサーバーが選ばれることがあります。

基幹システムや業務管理システム

従来から運用されてきた基幹系・業務系システムでは、 組織体制や既存運用の都合から、現在もオンプレミスが選択されるケースがあります。

レガシー環境や特定のベンダーに依存しているシステム

古いミドルウェアや特定のハードウェア・ライセンスを利用しているシステムは、クラウド移行が困難な場合があります。そのため、オンプレミスサーバーで稼働を続けたほうが安全と判断されるケースもあります。

セキュリティ要件が厳しい場合

業界ガイドラインや内部規程により、 データの物理的な管理(物理分離・専用設備など)や、システム構成が厳しく定められている場合には、オンプレミスサーバーが選択されることがあります。

リソース変動が少ないシステム

アクセス数や処理負荷が一定なシステムの運用では、利用量や料金体系の変更、為替変動など外部要因の影響を受けることがあるクラウドに比べて、初期投資後の運用コストの見通しが立てやすいオンプレミスサーバーが選択されることもあります。

このように、このように、AWSとオンプレミスサーバーは、障害や負荷変動を前提とした設計による「柔軟性・スピード・可用性」を重視するか、環境や運用を固定することで得られる「予測可能性・独立性」を重視するかによって、選択の方向性が明確に分かれます。

また、両者を組み合わせたハイブリッド構成も、近年注目されている選択肢です。
たとえば「社内システムはオンプレミスサーバー」「外部公開サービスはAWS」といった使い分けが、コストと性能のバランスを取る上で有効です。

まとめ~オンプレミス・クラウドの特長を理解して選択しよう~

AWSは、「柔軟性」「即応性」「グローバル展開」に強みを持ち、障害や負荷変動を前提とした設計によってサービスを止めにくい特長があります。そのため、事業環境の変化に応じてシステム構成やリソースを迅速に見直す必要がある場面で、有効な選択肢となります。
一方、オンプレミスサーバーは、システム構成や運用を自社で管理・固定することで、挙動やコストの見通しが立てやすくなります。既存システムとの整合性や運用ルールを重視する企業、あるいは組織・制度上の理由から高い統制や管理レベルが求められる環境において、現在も選択されるケースがあります。

導入を検討する際には、業務内容や予算、セキュリティポリシー、システム要件などを踏まえた上で、適切な形態を見極める必要があります。
自社の戦略にとって最適なサーバー環境を選ぶことで、業務の効率化・セキュリティ強化・コスト削減といった多くのメリットが得られるはずです。
もし、どちらを選ぶべきか判断に迷う場合は、専門事業者による無料相談や見積もりサービスを活用して検討を進めましょう。

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